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モラハラ夫の特徴とは?モラハラの原因と対処法について弁護士が解説

弁護士中原 俊明
<監修者> 弁護士 中原俊明
離婚した場合の親権や経済面はもちろん、離婚した場合とそうしなかった場合の精神的な部分まで、弁護士が聞き手となって、過去の事例や経験をもとに、現在の心境や状況を引き出してアドバイスさせていただきます。

モラハラ(モラルハラスメント)とは、相手の身体ではなく、人格や尊厳を傷つけることによって精神的苦痛を被らせることをいいます。近年、夫のモラハラによって被害を受ける妻は非常に多くなっており、当事務所に寄せられるご相談についても、夫からのモラハラ被害が多くを占めるようになっています。ここでは、モラハラ夫の特徴、モラハラ夫になってしまう 原因、モラハラ夫への対処法、モラハラを理由として離婚する場合の注意点について説明します。

モラハラ夫になってしまう原因とは?

モラハラ夫になってしまう原因は、はっきりと分かっているわけではありませんが、以下のことは原因の1つとして考えられています。

①幼少時の家庭環境

・両親がモラハラをしていた

両親のどちらかが相手に対してモラハラをしていた家庭で育った場合、モラハラを日常的なものとして目の当たりにしてきているため、モラハラがおかしいことだという考えに至っていないケースがあります。

・両親から暴力を受けていた

両親から暴力を受けて育った子は、他者への思いやりや共感力に欠けることが多いとされているため、大人になってからモラハラ夫になる可能性もあります。

・両親から過保護に育てられた

両親から過保護に育てられてきた場合も、なんでも自分の思い通りになることが当然という考えを形成してしまい、大人になってから自分の思い通りにならないことに腹を立て、モラハラ夫になる可能性があります。

②夫の性質

・性格に問題がある

モラハラ夫になる夫は、自信や自己肯定感がないために、その裏返しとして自分の言うことを聞きそうな相手である妻に対して強い態度をとる傾向にあります。

・病気がある

モラハラ夫は、発達障害という病気である場合があります。これは性格の問題ではありませんが、性格に問題があるのか病気なのかという見分けは素人目には極めて難しいでしょう。

③外的要因

・仕事上のストレス

もともとは優しい人であったとしても、仕事などによって過度のストレスを受け続けた場合、心身に不調をきたして家庭内でストレスを発散しようとしてモラハラ夫になるケースもあります。

モラハラ夫への対処法は?

以下では、モラハラ夫への対処法のうち、法的手段ではない方法について説明します。

①両親や知人に相談する

まず、自分が夫からどのようなことをされているのかについて、両親や知人に相談しましょう。これは、周囲の人に対してSOSを出すという意味があるだけでなく、自分が夫からどのようなことをされているのかを改めて自覚するという意味があります。

②モラハラ発言を記録する

夫にいつ、どこで、何を、どのようにされたかについて記録しましょう。録画や録音ができればベストです。少なくともノートに詳細にメモするなどの記録はとってください。また、物に当たって壊れたなどの場合は写真を撮るなどしましょう。

③夫に対してモラハラであると指摘する

次に、夫に対し、夫の言動がモラハラであり、自分がそれを嫌だと思っていることを指摘しましょう。このとき、②の記録があると夫に対して指摘しやすくなります。夫のモラハラ傾向が軽度であるケースでは、これによって夫がモラハラを自覚し、言動を改めてくれる可能性があります。

④第三者を交えて夫と話し合いをする

夫の言動がモラハラであることを指摘したにもかかわらず、夫がそれを継続する場合は、第三者を交えて夫と話し合う場を設けましょう。これは、自分が夫のモラハラについて深刻な問題だと考えていると夫に伝える意味があります。また、話し合いには、第三者に間に入ってもらうのがよいでしょう。モラハラ夫は妻のことを見下していて話をまともに聞かないことが多いので、第三者に間に入ってもらうことで 話し合いを成立させるためです。

⑤別居する

以上の手段によっても夫がモラハラを継続する場合、夫のモラハラの程度は重度であり、残念ながら今後モラハラをやめることはないと考えられます。そのため、この場合には、離婚を見据えて別居するほかありません。別居の準備をしていることを知られると怒り出す夫もいるため、別居の準備は秘密裏に行ないましょう。

モラハラ夫と離婚するためには?

夫のモラハラ行為の改善が望めない場合、離婚するほかありません。ここでは、調停などの法的手段を使って離婚を目指すことになったケースについて説明します。

①モラハラ発言を記録する

上で述べたとおり、モラハラ発言の記録を続けましょう。裁判では証拠が全てであり、証拠を提出できなければ夫のモラハラを認定してもらうことはできません。モラハラにあたる言動は証拠に残りにくいため、ここでどれだけの証拠を準備できるかが鍵となります。可能であればメモだけでなく、録画や録音などの客観的証拠を確保しておきたいところです。

②心身に異常をきたした場合は通院する

夫のモラハラによって心身に異常が発生した場合は、精神科に通院しましょう。医師には、夫からどのような言動をされたかについて詳細に説明してください。モラハラと症状との間に因果関係が認められた場合には、夫に対して請求できる慰謝料が高額になる可能性があります。

③弁護士に依頼する

夫が離婚について前向きでない場合など、離婚に向けて話し合うこと自体が難しいケースもよく見られます。しかし、妻との話し合いには応じない夫でも、第三者である弁護士となら話をしてくれることが少なくありません。また、こちらが弁護士に依頼すると、ほとんどの場合、相手方も別の弁護士に依頼します。そうなると、法律的な問題点を知っている弁護士同士の話し合いになるため、離婚に向けてスムーズに話を進めていくことができます。

④別居する

残念ながら、裁判では、モラハラだけでは離婚は認められないことがほとんどです。そのため、離婚を決意した後はできる限り早く別居しましょう。結婚期間が短ければ、別居期間が短くても離婚が認められる場合があります。別居する際には、LINEやメールなどの形に残る手段を使って、夫に対し、夫のモラハラに耐えられないため別居するということを伝えましょう。これが後の裁判で証拠になります。

⑤離婚調停・訴訟を申し立てる

以上の準備をしっかり行なったうえで、離婚調停を申し立てます。調停では、調停委員という中立の立場の方が間に入り、夫婦双方の話を聞き、解決に向けた提案をしてくれることになります。親権や養育費、慰謝料など自分にとって譲れないポイントがあればそのことは調停委員にきちんと伝えて話し合いをしましょう。

調停で話がまとまらない場合には、調停を終わらせ、訴訟に移行します。訴訟は話し合いをする場ではなく主張と証拠を提出する場なので、法律に則って主張と証拠を構成する必要があります。 ただし、モラハラを理由とする 慰謝料請求は、裁判で必ず認められるわけではありません。よほど深刻なモラハラであることや精神病に陥ったなどの事情が必要になります。慰謝料の相場は、モラハラや妻の症状の程度によって、数十万円〜150万円というところでしょう。

モラハラ被害にお悩みの方は、我慢せずにまずご相談下さい

モラハラ被害者の多くは「私が間違っている」「私が悪い」と思って我慢しています。まずは自分が被害者だということに気付くことが重要です。モラハラはどんどんエスカレートしていきますし、被害者の方は我慢していてもそれが苦痛となってしまいます。しかも、モラハラが治る可能性はとても低いのが実際です。モラハラ傾向にあるパートナーとの離婚を決意した場合、一人で対応しようとせず、弁護士など第三者と一緒に戦うことが必要です。

弁護士は、多くのモラハラな人を相手にしてきているので、臨機応変に対応することができます。依頼者の状況に合わせて、別居のタイミング交渉のタイミングなど戦略を考えていきます。相手がモラハラの場合、離婚を成立させるまでに時間がかかることもありますが、あなたが離婚を決意したのであれば、いつかは離婚することができます。弁護士は、最後まであなたの味方です。

当事務所では、離婚問題について経験豊富な弁護士・スタッフが、親身になってご相談をお受けいたします。モラハラで離婚を考えていらっしゃる方は、まずは当事務所にご相談ください。

モラハラ夫の特徴とは? まとめ

  • モラハラ夫になってしまう原因とは?
    はっきりと分かっているわけではありませんが、①幼少時の家庭環境、②夫の性質、③仕事上のストレスなどの外的要因等は原因の1つとして考えられています。
  • モラハラ夫への対処法は?
    ①両親や知人に相談する、②モラハラ発言を記録する、③夫に対してモラハラであると指摘する、④第三者を交えて夫と話し合いをする、⑤別居する等が挙げられます。
  • モラハラ夫と離婚するためには?
    法的手段を使って離婚を目指すことになったケースでは、モラハラ発言の記録や別居等の準備をしっかり行なったうえで、離婚調停を申し立てます。
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