離婚時に確認すること-お子さんがいる方-

面会交流スムーズな面会交流を実現させる

離婚の際、未成年(20歳未満)の子どもがいる場合には、子どもについて決めておかなくてはならないことがあります。離婚前に決めておく必要があるのは、主に

  • 父母のどちらが面会交流者となるのか。
  • 子どもを引き取らない側が負担する養育費の支払額と支払方法。
  • 離婚後の子どもの戸籍と名乗る姓。
  • 引き取らない側の親と子どもとの面会をどのように行うか。

の4点です。ここでは、(4)について解説します。

面会交流とは

子どもと離れて暮らす親が、離婚後、子どもと会ったり、連絡を取ったりすることを面会交流と言います。なお、離婚前別居中についても、面会交流が問題となることがあります。面会交流については、民法766条に定めがあります。

最近の法改正により、離婚の際の協議事項の一つとして、面会交流に関することが法律上明記され、離婚届にも面会交流の取決めの有無等についてチェックする欄が設けられています。面会交流の取決めをしなければ離婚できないというわけでありませんが、離婚前に決めておくのが良いでしょう(特に子どもを引き取らない側の親としては)。

面会交流の話し合いについて

話し合いでは、会う頻度や面接の時間、場所、宿泊の有無、子どもの受け渡し方法、学校行事・特別な日の面会交流、長期休暇の場合、間接的な交流の方法(手紙やメールなど)、お小遣いやプレゼントを渡してよいか等を具体的に決めて、離婚協議書などの文書にします。

話がまとまらないときは、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立てることができます。調停でも話し合いがまとまらなかった場合は、審判に移行します。離婚調停が不成立に終わり、訴訟に進む場合は、面会交流についても判決で決めてもらうことができます。

面会交流の拒否について

子どもを引き取った側は、理由もなく、別れた相手と子どもとの面会を拒否することはできません

ただし、相手に会うことが子どもの福祉にとって害がある場合は、面接の拒否や制限をすることができます。

理由を説明して面接の拒否を申し入れても相手が納得しないときは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に面会拒否の調停を申し立てます。また、過去に取り決めた面会交流の内容を変更したい場合にも、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。

調停では、調査官が子どもの生活状況や精神状態、意思などを調査して、子どもにとって適正な取り決めができるように話し合いをします。調停でも話し合いがまとまらなければ、審判に移行します。裁判所は、面会交流を認めるか否かを、子どもの利益の観点から判断します。

子どもを引き取った側の親が、調停や審判で定められた面会交流を実施しない場合、面会交流を求める相手方は、強制的にその履行を求めることができます(ただし、面会交流の方法等がかなり詳細に定められている必要があります。)。しかし、直接強制(執行官が子どもを強制的に連れてくる)ではなく、間接強制(面会交流を履行しない場合に、例えば1回ごとに10万円の金銭的な負担を課す)の方法によることになります。

面会交流権をめぐって発生する問題の具体的な事例

面会の条件の決定

離婚調停の場で、子供との面会の条件などは決められますか?

現在、離婚調停中です。調停委員からの説得もあり、親権者は妻にしようと思っています。ただ、私にも父としての立場があり、離婚後も子供に会いたいと思っています。離婚調停でそのようなことを決めることは可能でしょうか?

調停でも面会交流の方法等を決めることができます。

ただし、面会交流権が制度上認められているのは、あなたの父親の権利としてでなく、「子供にとって父とのつながりを断つことが今後の成長に望ましくないと考えるから」です。ですから、面会交流の時期、回数、方法も、子供が不安を覚えない、子供の最善の利益を図る観点から定められます。子が父と会うのを拒否している状態にあれば、最初は手紙を送る等、環境を整えてから、面会交流についての話し合いを行うよう勧められるでしょう。

面会交流権の拒絶

子供が嫌がっているからという理由で、妻が私の面会交流権を拒んでいます。離婚調停中です。私は離婚後の面会交流権を認めてくれるよう求めているのですが、妻は「子供たちが夫を怖がって会いたくない、と言っている。」と主張しています。しかし、私が子供たちと暮らしていた時は、子供たちにそのような様子はなく、妻が嘘を言っているとしか思えません。何とかなりませんか?

まず、調停委員に事情を説明して、事実を把握しましょう。

調停委員に事情を説明したうえで、「裁判官に調査官を選任してもらって、調査官に子供たちの本当の気持ちを確かめてほしい」とお願いしましょう。この際、調停委員や調査官から次のようなことを聞かれることが多いので、親としての責任を果たしているか、ご自分でよく見つめ直してみてください。

  • 別居中、子供の誕生日に何かプレゼントは送りましたか。
  • 別居中、子供たちに手紙等を出しましたか。
  • 別居中、運動会や学芸会等に出席しましたか。

調査官ないし調停委員に、手紙を出すこと、プレゼントを渡すことを約束しながら、それを怠ったり、子供と会う機会を設けてもらいながらキャンセルしたりすれば、心証が悪くなりますので注意してください。子供との約束は100%守ってください。

面会の回数

週2~3回は子供に会いたいのですが、妻が子供を連れて実家に帰っています。

ちょうどいい具合に、私の職場が、妻の自宅の近くです。週2~3日は会社が5時で終わるので、夕食を子供と一緒に取る等して、2時間ほど会う機会を作れると思います。

妻は毎日子供と会えるのですから、文句は言えないと思うのですがどうでしょうか?

子供が心の整理をつけるために、面会は多くても週1回くらいです。

お子さんにとっては親の離婚は大きなストレスになっています。それでも、心を整理して、現実を受け止めようとしています。そうした中で、離婚した父親が週2~3回会いに来るというのは、子供たちにとっては、心の整理がつかないことになります。面会は月1回、多くて週1回が通常です。

面会させてもらえない

調停で面会交流権が認められたのに、元妻が子供に会わせてくれません。

月に1回、娘と面会することを条件に調停離婚しましたが、元妻が何かと理由を付けて娘に会わせてくれません。どうしても会いたいのですが、何か手段はありますか?

家庭裁判所に履行勧告の申立てをしましょう。間接強制も可能です。

調停で決めた通りに面会ができない場合には、家庭裁判所に対して履行勧告の申立てをすることができます。

家庭裁判所が、あなたと子供を面会させるように履行勧告をしても、元妻が正当な理由なく応じない場合には、強制執行の手続きをとることができます。この場合の強制執行は、「面会させなければ、1回の拒否につき3万円支払え」というように一定金額の支払をすることで面会交流を強制する「間接強制」の手段がとられます。

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