調停離婚とは?

夫婦間の話し合い(協議)で折り合いがつかない場合には、いきなり「裁判」をするのではなく、まずは「調停」の申立てをします。調停の申立は、相手方の住所地もしく当事者が合意した家庭裁判所に申立てることになります(調停前置主義)。

離婚調停においては、未成年の子がいる場合、親権者の指定、養育費、その他財産分与、慰謝料の請求も同時に申し立てることが多いです(家庭裁判所の申立用紙に記入出来るようになっています)。

離婚調停は、裁判所が間に立って離婚の話し合いをまとめようというものです。そのため、訴訟を起こした場合の裁判離婚と違い、法律上の離婚原因がなくても利用することができます。

○ 法律上の離婚原因についてはこちら
裁判離婚(離婚訴訟)とは?:離婚訴訟が認められるには5つの原因のうち1つが必要

調停では、裁判官のほか、民間から社会的経験のある方が、調停委員(原則男女1人ずつ)に選ばれ、調停委員が夫婦双方の話を聞いて仲立ちしてくれます。
そのため、調停は、原則、本人の出頭が必要です。

夫婦双方が同席すると、感情的になったり、相手がいるため本音を言えなかったりすることがあります。ですから、夫婦の一方が調停委員と会っている間、他方は控室で、調停委員から呼び出されるまで待機します。
また、裁判と違い、非公開で行なわれます。1回で決着がつかなければ、合意(もしくは不成立)に至るまで、約1ヶ月おきに数回ほど家庭裁判所で調停が開かれます。

調停離婚で合意したら

当事者が合意した場合は、合意した内容が調停調書に記載される事で、調停成立(離婚成立)となりますが、申立人は、調停成立の日から10日以内に離婚調停調書の謄本を添えて、市町村役場に離婚届を提出しなければなりません

なお、調停調書は、確定判決と同じ効力がありますので、仮に相手方が慰謝料や養育費の支払いを怠った場合に強制執行が出来るほか、家庭裁判所特有の履行確保の制度として履行勧告手続や履行命令手続が用意されています。
ただし、履行勧告は、費用もかからず、口頭でも出来ますが、強制力がありません(履行命令に従わない場合は、10万円の過料になります)。支払いに応じて来ない場合は、給与差押えなどの強制執行をする必要があります。

調停離婚で合意できない

もし、相手が離婚に応じなかったり、仮に応じる意思はあっても、金銭的解決や子供をどちらが引き取るか等で話がまとまらないといった場合には、調停は「不調(ふちょう)」となります。
不調とは調停が調わない(成立しない)ことをいい、その場合、離婚をあきらめるか、離婚するために訴訟するかを選択することになります。

ホームワンでは、書面の作成や調停期日への同席など、調停に臨むあなたを全面的にサポートします。
弁護士に依頼するメリット

調停離婚をめぐって発生する問題の具体的な事例

相手が離婚に応じない

ご質問

離婚したいのですが、相手が応じてくれません。

弁護士からの回答

家庭裁判所に離婚調停を起こしますが、調停はあくまで当事者が合意にいたるための手続きですので、合意がまとまらなければ家庭裁判所に離婚訴訟を提起することになります。 ただし、離婚訴訟をするには、次のどれかに該当する事実がなければなりません。

  • 相手が不貞行為(第三者との性行為)があったとき。
  • 相手から悪意で遺棄されたとき(正当な理由もなく同居・協力・扶助の義務を怠ること)。
  • 相手の生死が3年以上明らかでないとき。
  • 相手が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

くわしくは「裁判離婚(離婚訴訟)とは?」をご覧ください。

調停の申し立て

ご質問

調停はどこに申し立てるのですか?

弁護士からの回答

相手の住んでいる地域の家庭裁判所です。
ただ相手方との合意で別の裁判所で調停を起こすこともできます。

離婚届の提出期間

ご質問

離婚届は、調停後どれくらいで提出すればいいですか。

弁護士からの回答

離婚調停の申立人は、調停が成立してから10日以内に調書の謄本を添付して離婚届をしなければなりません。もし申立人が期間内に届出をしないとき、相手方が調書の謄本を添付して離婚届をできることになっています。
離婚調停合意が成立し 調停調書に記載がされると、その時点で法律上離婚が成立しているため、10日を過ぎても離婚届を出すことはでき、10日過ぎたことを理由に役所が受理を拒否することはできません。ただ期間を過ぎたときは、5万円以下の科料の制裁を受けることになります。科料とは罰金のようなものです。
調停調書ではなく、裁判所に省略調書謄本を発行してもらい、それを添付して離婚届をする場合もあります。調停調書には、離婚することだけでなく、財産分与や養育費についても記載されています。地方の役場で、役場の職員も顔見知りという場合、そういった事項まで知られたくないでしょうから、そういったときは、離婚条項だけを抜粋して記載した省略調書謄本を提出することができるのです。
ただ、戸籍に離婚調停によって離婚したことが記載されること自体イヤだと言う人もいます。そのため、調停の席で離婚届に双方が署名押印し、調停調書謄本の代わりに離婚届を提出するということもよく行なわれます。

離婚までの流れと手続き 一覧