退職金について

退職金は、婚姻期間中の勤続年数に応じて、財産分与の対象となります。
ただし、退職前に離婚した場合、退職金の額が自己都合退職で計算され、実際の支給額より低額の金額しか貰えない可能性もあります。

退職金をめぐって発生する問題の具体的な事例

ご質問

夫の退職金は、財産分与の対象になりますか。

離婚した場合、夫は退職金をかなりもらえるはずです。私たちには子供が3人いて、全員私立高校に行かせたため、財産らしい財産は無く、夫の財産と言えばこの退職金くらいです。退職金は財産分与の対象になりますか。もらえるとしたらどれくらいもらえますか?

弁護士からの回答

勤続年数と結婚していた年数に応じて分けることになります。
退職金は財産分与の対象になります。例えば、夫が勤続40年で退職し、そのうち夫婦でいた期間が30年だとすると、退職金の4分の3の半分、つまり退職金の8分の3(37.5%)があなたの取り分になります。

ご質問

退職まであと数年。今すぐ離婚したいけど、退職金は分与してもらえますか。

退職まであと数年ですが、もう我慢の限界です。今すぐ離婚したいのですが、退職金の分与を受けられますか。

弁護士からの回答

個別のケースにより異なりますが、別居時に自己都合退職したと仮定して財産分与された判決があります。
「あと数年で夫が定年だけれど、それまで待てない」というケースでは、定年までの年数などが問題になります。個別のケースによって裁判官の判断が分かれますが、別居から定年退職まで約6年というケースでは、「定年」退職の金額ではなく、別居時に「自己都合」で退職したと仮定した場合に支給される退職金額を基準とすべきという判断がされました。ただし、夫からすれば「まだもらっていないから払えない」わけですから、退職した時に支払うことになりました(広島高判平19・4・17)。

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